Web3.0の広がりとともに耳にすることが増えたDAO。
では、実際に運用されているDAOにはどのようなものがあるのでしょうか?
今回の記事では、DAOの具体例として国内外のDAOを6つ、厳選して紹介します。
もくじ
DAOとは
DAOは「Decentralized Autonomous Organization(自立分散型組織)」の略です。
従来の組織にあるような株主や経営陣などの階層は存在せず、DAOの構成員である一人一人がミッションの実現に向かって自律的に価値を提供し、意思決定をしていきます。また、この組織(Organization)の部分はCommunityやCompanyとも言い換えることができ、DACと呼ばれることもあります。
・管理者がおらず、参加者の間にヒエラルキーがない
・誰でも参加できる
・誰でもソースコードを閲覧でき、透明性が高い
従来の会社などの組織であれば、上層部が意思決定して下に指示を出すトップダウン方式が一般的ですが、DAOでは管理者がおらず参加者同士で意思決定をします。DAOはインターネットにアクセスできる人なら誰でも参加することができ、完全に開かれた組織・コミュニティとなっています。また、ブロックチェーン上で運営されているため誰でもソースコードを見て組織のルールを確認することができます。
国内外の活発なDAO 6選
DAO × NFTの最先端!Nouns DAO(ナウンズ・ダオ)
まずは「Nouns DAO」についてです。Nouns DAOでは世界でも有名なDAOのひとつで、NFTの活用事例としてもよく耳にします。
Nouns DAOでは、毎日1体ずつ「Noun」と呼ばれるアバターのNFTが自動的に生成され、自動で24時間のオークションにかけられます。そこで競り落とした人がNFTの保有者、並びにNouns DAOの一員となります。
この画像は高額で落札された1体目のNounで、613.37ETHという価格がついています。ETH(イーサ、イーサリアム)はビットコインに次ぐ知名度を誇る仮想通貨(暗号資産)で、相場は変動がありますが、この記事執筆時点では613.37ETHは約1億9000万円の価値に相当します。
そして、オークション収益の100%がNouns DAOのTreasury(金庫)に自動的に預けられ、Nouns保有者によって管理されます。Nouns DAOでは、誰でも資金の使い道などについて提案や議論に参加できます。提案や議論には誰でも参加できますが、最終的な投票をできるのはNouns所有者のみとなっています。
メタバースで使えるアバター!Meebits DAO(ミービッツ)
続いて、Cruptopunks(クリプトパンクス)などを生み出したLarva Labs社が立ち上げたNFTプロジェクト「Meebits」についてです。
「Meebits」と呼ばれる3Dデータを取り扱っており、これは3Dアバターとしてメタバース上で使用したり、NFTゲームやアニメーションソフトにインポートすることも可能です。Meebitsには2万体のキャラクターが存在しますが、タイプや属性によって発行数に大きな差があり、それぞれの価値も異なります。
「MeebitsDAO」は、Meebitsのオーナーやプロジェクトに興味がある人同士がコミュニケーションを図るためのコミュニティです。Meebitsをメタバースのアバターとして使用するためのツールを作成したり、メンバーだけが参加できるイベントを開催したりと、さまざまな活動を行っています。
Web3について学ぼう!Odyssey DAO
Odyssey DAOは、Web3.0にまつわることを勉強できるDAOです。
Web3入門からNFT、DeFi、DAOなどのトピック別に学習パスが設定されており、それに従って学習を進めることで基本的な内容から順を追って知識をつけることができます。
完全無料でWeb3に関する知識をつけられるだけではなく、Discord上でコミュニティが形成されており、他のメンバーとコミュニケーションをとりながら楽しく学ぶことができます。
基本的には英語でのやりとりになるため日本人にはハードルが高く感じるかもしれませんが、コミュニティのひとつの形として参考になる部分は多そうです。
日本最大級のDAO!Ninja DAO
ここからは日本発のDAOを紹介します。
1つ目は、CryptoNinja NFTの公式コミュニティである「Ninja DAO」です。Crypto Ninjaは2021年9月より販売開始された人気のNFTコレクションで、30体以上ののCrypto Ninjaが販売されています。
Ninja DAOでは、そんなCrypto Ninjaを盛り上げる様々なプロジェクトが展開されています。
通常はキャラクターには著作権があり自由に扱うことはできませんが、Crypto Ninjaでは決められたガイドラインの範囲上で二次創作が認められています。そのため、Crypti Ninjaを用いた小説や漫画、動画など様々な作品が制作されており、Crypto Ninjaを使ってマネタイズを試みることも可能です。
国産のWeb3学習コミュニティ!和組DAO
日本発DAOの2つ目は、Web3の最新情報を共有・議論するオープンなコミュニティ「和組DAO」です。和組DAOはDiscord上で運用されており、この記事執筆時点では5,700名ほどの方が参加しています。
主にWeb3全般(DeFi, DAO, Crypto, NFT, Blockchain, Metaverseなど)のトピックを対象としており、初心者から起業家まで、様々な方が情報交換をする場となっています。和組DAOでは、Web3の知識をつけながら、実際にそれらを体験する機会を提供しています。
Web3に触れたことがある人が増えることで、世界から遅れを取っていると言われる日本のweb3界全体が盛り上がるきっかけになりそうですね。
Web3を学んで変革を!Henkaku Discord Community
日本発DAOの3つ目は、カルチャーとテクノロジーを愛するすべての人々が、プロジェクトを通してweb3の世界を学んでいく場所「Henkaku Discord Community」です。
Henkakuでは、web3についてメンバー同士が教え合ったり、ブロックチェーンで作られたツールやそのエコシステムを支えるサービスを実際に使いながら学ぶことができます。さらに、メンバーが草案した企画を実現までコミュニティで支援していくため、新たなサービスが生まれたり、Web3で世の中に変革を起こす可能性を秘めています。
Web3について学ぶだけではなく、新しいプロジェクトやサービスを実現させたい人が仲間を集めるためにもぴったりなコミュニティですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。「DAO × NFT」でキャラクターやアバターを介したコミュニティや、「DAO × 学び」で知識を共有するようなコミュニティが盛り上がりを見せているようです。
新しいコミュニティや組織の形として、これから選択の幅が広がりそうですね。興味のあるDAOに実際に参加してみるのがDAOを理解する近道になります。ここで紹介した以外にも様々なDAOがあるので、ぜひ自分に合った探してみてください。
また、弊社でもビジネスマン向けのDAOを運営しています。参加者のニーズに合わせて、様々な勉強会や情報交換ができる場となればと考えています。
主な参加メンバーは、弊社がメタバース上で毎月1回開催しているメタバースビジネス交流会の参加者ですが、交流会に参加していない方でもDAOに参加できますので、興味のある方はお気軽にご参加ください。