人手不足をAIで解消!介護福祉業界の3つの課題とAI活用事例4選

少子高齢化が進み、介護人材の不足が叫ばれている日本。これからも介護福祉が必要な世代は増加する一方です。

介護福祉業界は人にしかできない業務も多く、AIやテクノロジーを取り入れにくい業界ではありますが、AIが得意な分野をうまく活用することで業務を効率化したり、介護の質を高めることも可能です。

今回の記事では、現在の介護福祉業界の3つの課題と、介護福祉業界でのAI活用事例を4つ紹介します。

介護福祉業界の3つの課題

人材不足

介護福祉業界が抱えている一番の課題は、人材の確保についてです。少子高齢化が進む日本では、高齢者の増加に伴い介護福祉サービスを担う人材が常に求められていますが、需要に対して人手が追い付いていません。

業界としては今後確実に拡大して行くため、次々に新たな施設やサービス、組織が展開されています。急速に拡大していく市場を支えていけるだけの人材の確保やその育成が急務となっています。

また、人材不足に伴い、介護が必要な状態にありながら十分な介護を受けられない状態でいる、いわゆる介護難民が増加傾向にあります。

離職率の高さ

介護の現場は多くの人と関わることでやりがいを感じられる反面、職場のスタッフや利用者との人間関係によるストレスを感じることも多い業界といえます。スタッフ同士のコミュニケーションや情報共有を円滑に行えるようにすることも職場環境の改善として重要です。

その他にも、介護職は肉体労働が多くハードワークになりがちです。人の命に関わる責任のある職業のわりには低賃金という現状も離職率の高さに繋がっており、待遇の改善が求められています。

ITやAIが導入しづらい

介護福祉業界は、他の業界に比べて人と人との関わりが重要になってくるため、AIやITなどのデジタル技術を取り入れにくい業界です。また、医療業界や福祉業界は大学時代から専門的な勉強を行なっていることもあり、他の業界やITなどの知識に疎い場合が多いです。

施設などでは様々な書類の作成や情報共有などの業務をアナログな方法で行なっている場合も多く、ITやAIの技術で効率化できる部分と、人にしかできない部分を分けて考えることが必要です。

介護福祉業界でのAI活用事例4選

センサー × AI:見守りシステム

ライブコネクト公式サイトキャプチャ

介護現場では一人のスタッフが同時に多くの利用者の対応をしています。そのため、どれだけ注意深く頻回に巡回をしても、入居者の事故や危険行動の発見が遅れてしまう場合があります。

そこで、居室にセンサーを取り付けて行動データを取得し、AIで分析することで事故を未然に防いだり、スタッフの負担を減らすサービスが提供されています。

介護総合支援事業を展開するインフィックと、凸版印刷によって開発された「LASIC+(ラシクプラス)」は、居室に簡易センサーを設置し、入居者のプライバシーを侵害しない程度に入居者の行動モニタリングを行い、AIにより解析します。これにより、普段の行動パターンと違った動きが検出された場合に、アラートで介護者に知らせることができます。

また、IoTデバイス等で構成された独自のクラウドサービスを提供している株式会社Z-Worksは「Liveconnect(ライブコネクト)」という見守りシステムを提供しています。設置工事やWi-Fi環境は必要ないため、後付けでの設置が可能です。また、危険を察知するだけではなく、夜間のトイレ回数など今までわからなかった入居者様の生活習慣の把握などからケアプランや介助の見直しができることも魅力のひとつと言えます。

ケアプラン作成システム

SOIN公式サイトキャプチャ

多くの介護支援事業所では、ケアマネージャーが主に行っている業務である「個々の利用者にあった介護計画(ケアプラン)の作成」に時間がかかる傾向にあります。

この時間のかかる業務を支援するために誕生したシステムが、AIマネジメントサービス「SOIN(そわん)」です。SOINは、AIがこれまでに学習した過去の膨大な経験をもとにケアプランを提案します。

他にも、ケアマネージャーを支援するサービスとして「ケアマネくん」と呼ばれるものもあります。これは居宅介護支援の業務を完全網羅したクラウド型のケアマネジャー支援ソフトで、アセスメントから自動で2表を作成する機能や、外出先でもスマートフォンから記録を取ることができる機能を備えています。

このようなAIサービスは、新人ケアマネジャーの教育ツールとしての役割も期待されています。

送迎ルート作成サービス

DRIVEBOSS公式サイトキャプチャ

施設へ入居していない高齢者でも、日中の時間を過ごしたり入浴サービスを受ける場所としてデイサービスを活用している人は多くいます。デイサービスでは利用者の送迎は施設側が行っていますが、各利用者の車いす利用の有無・座席の位置、施設からの距離などを考慮して送迎ルートを考える必要があります。

そんな送迎ルートの作成を支援するサービスに「DRIVEBOSS」があります。これにより、利用者ごとの細かな制約条件に対応した送迎計画と送迎ルートをAIで自動作成することができ、手間や時間のかかる送迎業務の効率化を測ることができます。

AIコミュニケーションロボット

パルロ公式サイトキャプチャ

介護施設では常にスタッフがすべての利用者へサービスを提供することは難しく、居室で一人で過ごす時間も長くなりやすいです。

そこで、は会話とコミュニケーション力が特徴の介護コミュニケーションロボット(介護予防支援ロボット)「PALRO パルロ」が活躍します。パルロはコミュニケーションの他にも歌、ダンス、体操、ゲームと多種多様な機能が搭載されています。

また、パルロはクイズやゲーム、音楽、運動など、介護福祉施設でのレクリエーションとして最適な機能が多く備わっている一方で、人間のように自然な会話をすることができる特徴もあるため、自宅での使用にも最適なロボットといえます。一人暮らしの高齢者にとっては、コミュニケーション相手がいることは介護予防に繋がります。

まとめ

介護福祉業界は他の業界と比べてAIだけではなく、デジタル技術が入り込みづらい業種です。

人にしかできない業務も多い介護福祉業界ですが、情報取得や解析といったAIが得意な分野をうまく活用して取り入れることで、今まで以上に私たちにしかできない業務に集中できるのではないでしょうか?

▼AI導入のステップについてはこちらの記事を参考にしてください。

急がば回れ!AIプロジェクトを成功へ導く5つのステップ

これからも確実に少子高齢化は進んでいきます。テクノロジーをうまく取り入れて業務効率化を図りましょう!

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