国を挙げてAI人材の育成や企業へのAI導入を推進している日本。
AIについて学ぼうと思った時に「AI研修」は連想されると思うのですが、AI研修には大きく分けて2つの種類があります。
今回はそんなAI研修について、メリット・デメリット等も含めて紹介していきます。
もくじ
AI研修をする理由
あらゆる産業において、新たなデジタル技術を使ってこれまでにないビジネスを展開する新規参入者が登場し、急速にデジタル化が進みました。社会が大きく変わった今の時代、どのような産業においても価値を生み出すにはデジタル技術の活用が必須となっているといえます。
AIやIoTなどの先端的なデジタル技術の活用を通じて新たな付加価値を生み出し、人々の生活をより良いものへと変革することを「DX(Digital Transformation/デジタルトランスフォーメーション)」と言います。
経済産業省が2018年に発表した「DXレポート」で指摘された予測では、もしもDXを推進せず業務効率や競争力が下がってしまった場合、2025年以降、最大で12兆円もの経済損失が起こる可能性があると言われており、早急な対応が求められています。
このDXを推進するための手段のひとつに「AI(人工知能)」があります。しかし、日本はAI後進国と言われるほど世界から遅れをとっているのが現状です。特に日本の企業の約99%を占める中小企業でその傾向は顕著であり、AIに関する知識の不足や、AI導入のコストが高いことが課題として挙げられます。
▼AI導入の現状や国のAI計画についてはこちら
理想と現実!日本のAI導入の現状と国のAI計画AI開発企業に依頼してAI導入を進めることも方法のひとつとしてありますが、やはりコストが嵩んでしまうため導入に踏み切れない中小企業が多いです。また、AIは導入して終わりではなく管理や保守保全も必要になるため、継続的に支払いが続くこともあります。
そこで、AI研修を通して社内でAI人材を育成し、効果的なAI導入、ひいてはDX推進を図ることが急務となっています。社内にAI人材を配置できれば、開発企業と共通認識を持ってAI導入の話を進めることができたり、導入したAIの維持管理は社内の人材で賄うことができます。
AI研修のメリット・デメリット
AI研修のメリットは上述した内容と重なりますが、以下のポイントが挙げられます。
・AIについて正しく理解することで適切なAIの活用場面を想像できる
・AI開発企業と共通認識を持ってAI導入の話を進められる
・社内にAI人材ができることで外注にかかるコストが削減できる
・AI導入後の急な対応や管理、保守保全が社内でできる
デメリットについては研修自体にコストがかかることが挙げられますが、今後のことを考えると、AIについての知識を付けないデメリットの方が大きいのではないでしょうか。
AIの定義と活用事例
ここまでAI研修について話しましたが、「そもそもAIとは何か?」「どんな場面で活用されているのか?」簡単に紹介します。
AIとは
人工知能(AI)とは「Artificial Intelligence」の略で、「推論、認識、判断など、人間と同じ知的な処理能力を持つ機械(情報処理システム)」と表すことができます。
そして、AIの中に機械学習やディープラーニングが含まれています。歴史的に見ても、はじめに人工知能(AI)という概念が生まれ、次に機械学習が発展し、最後にディープラーニングが登場しました。
機械学習は特定のタスクを遂行するアルゴリズムやモデルを自動的に構築する技術ですが、学習方法やそのアルゴリズムには様々な種類があります。
▼機械学習についての詳しい記事はこちら
何ができるの?機械学習の学習モデル10種類の特徴と活用事例業界別のAI活用事例
AI導入場面が想像できる業界もあれば、なかなか導入が難しいのではないかと思われる業界もあると思います。
全ての業務をAIに置き換える必要はなく、AIの得意なことを理解して業務に部分的に取り入れるだけでも業務効率化やコスト削減に大きな影響があります。
▼AIの活用事例については業界別で記事があるため、それぞれの記事を参考にしてください。
AIで効果的な店舗運営を!小売業界の3つの課題とAI活用事例4選
情報を可視化して業務効率化!建築業界の3つの課題とAI活用事例4選
AIで顧客満足度向上!アパレル業界の3つの課題とAI活用事例4選
人手不足をAIで解消!介護福祉業界の3つの課題とAI活用事例4選
第4次産業革命に乗り遅れるな!製造業の3つの課題とAI活用事例4選
AI研修とは
一般的なAI研修の内容
AI研修は、大きく分けてエンジニア向け / 非エンジニア向けの2種類に分けられます。エンジニアかどうかに限らず、AIを利用・開発する知識やスキルを持っている人材を「AI人材」と呼びます。
エンジニア向けのAI研修はAI開発のスキルを養うもので、ディープラーニングやニューラルネットワーク、データ分析などの実践的な技術を学びます。
また、エンジニアと言ってもAIに関する知識があるエンジニアとないエンジニアでは受けるべき研修は変わってきます。まずはAI定義などの一般的な話を理解し、その後、Pythonプログラミングの研修や、アルゴリズムについての研修、ビッグデータの取り扱いや画像認識の研修など、内容を厳選しながら広く深い知識を学んでいくことになります。
ここでの非エンジニアとは、AI導入を検討するマネージャー層やプランナー、AIを活用した分析を行うマーケターなど、AI導入に関わる人や業務でAIを活用する人を指します。
このような人たちは、AIの概要を理解し、実際の活用事例などから自社でどのようにAIを活かすか検討したり、AI導入のステップについて知っている必要があります。自分自身でプログラミングをしてAI開発を行うことはなくても、AIが「できること」と「できないこと」を理解することは極めて重要です。
株式会社◯のAI研修の特徴
私たちは主に「非エンジニア向け」の研修を行っており、AIを現場で活用していただくことを重視して、管理職やプロジェクト担当者、営業事務向けなど部署別でカリキュラムが構成されています。
また、私たちのAI研修には1回完結型の「スポット研修」と1ヶ月間集中して取り組む「コース」の2種類があり、スポット研修は1回あたり15,000〜30,000円と、コースは180,000円〜提供しています。
さらに、AI導入で見落としがちな「AIプロジェクトの進め方」についてしっかりと学ぶことができるのも特徴のひとつです。いくらAIの知識を持っていても、プロジェクトの進め方を知らなければ導入までスムーズに行うことはできません。研修で知識を付けて終わりではなく、実際に社内でAIを活用することを考えた実践的な内容となっています。
急がば回れ!AIプロジェクトを成功へ導く5つのステップ私たちの研修の特徴をまとめると、以下の内容になります。
・AI初心者でも理解できる
・部署別のカリキュラム構成で効率的に学べる
・圧倒的な低コスト
・他の研修に比べてAIプロジェクトの進め方についてボリュームが大きい
・課題解決までサポートしている
まとめ
今回はAI研修についてまとめました。
人材教育の一環として取り入れる企業が増えているAI研修ですが、ひとくちにAI研修と言ってもターゲットや研修内容は様々です。どの研修が効果的かは企業によって異なるため、それぞれの企業や部署、人材のニーズに合わせた最適な研修を選択する必要があります。
AIを正しく理解し、現場で活用していきましょう!